【レポート】沖縄、京都で、テーマ委員会の地域での「サテライト委員会」が開催されました。

2015.5.1

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【レポート】4/25 ON-PAM沖縄の会(サテライト委員会)
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4/25、那覇で沖縄在住の会員によるON-PAM沖縄の会を開催しました。
あと一人、下山久さんが会員なのですが今回は日程が会わず、次回は4人揃いたいと思います。

4/6のテーマ委員会の「アーティストと制作者の関係」という観点から自分たちの話をしているうちに、
沖縄の状況や、それぞれの経営の話などいろいろと意見を交わしました。
ON-PAM沖縄の会はこれからもちょくちょくやっていくつもりです。よろしくお願いします。
(野村政之)

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【レポート】4/27 ON-PAM京都の会(サテライト委員会)
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京都で活動しています、植村純子です。ON-PAMでは事務局をやらせていただいています。
4月27日、第一回委員会サテライト「ON-PAM京都の会」を開催しました。

理事の橋本さん、武田さん、会員の蔭山さん、青木さん、長野さん、内山さん、植村の京都・大阪在住の会員7人と、会員以外には井神さんほか2人の方に参加いただき、計11人で、約2時間、話をしました。簡単ながら、その報告をさせていただきます。

最初に自己紹介を兼ねて、各自のこれまでの「アーティストとの関わり」を話した後、ディスカッションをしました。

参加したメンバーは、劇団制作、フリーのアートマネージャー、劇場で働いている人など様々で、一口に「制作者」と言っても、大変幅広い立場や状況があるということを、最初に痛感しました。市民会館で働いている方から、自分の仕事は直接アーティストと向かい合うことは少なく、「制作者」としてON-PAMに所属しているのが、本当にいいのだろうか?という気持ちも持っていた、という声があったのは、印象的でした。また、時代によっても「制作者」がどのように認識されているかは変わってきているということも、改めて考えました。たとえば「企画制作」をする人を「制作者/プロデューサー」と呼んでいたことがあったり、「お金をもってくること」が制作者の大きな仕事だと考えられたり。

ヨーロッパでは、作品づくり・劇場づくりを考える制作者と、運営を考える制作者は明確に分かれているが、現在、私たちが話をしている際の「制作者」の概念は、非常に曖昧です。もう少し共通言語を持つ必要があるのかもしれません。たとえば、日本の公共劇場の中で、いわゆる創造事業を行えている劇場は少ないので、制作者の概念を「企画制作」にしてしまうと、90%の劇場には存在しないことになってしまいます。「アーツマネジメント」ということなら、含まれる。「制作者/プロデューサー」の作品を作り出す職能は、理解されつつあるが、すでにある作品を世の中に出すという職能の専門性がはっきりしていないのが問題だ、という話が出ました。

また、後半は、関西で制作をしていく時の地域性についても話が及び、関西での困難さをあげると、まずマーケットが小さいことが一番あがりました。

しかし、京都にはずっと京都を拠点に活動している劇団があったり、地点のように京都に移ってきたカンパニーもあります。理由は様々だが、京都には「(首都圏に)行かない選択肢」があるのではないか。「選択する価値」がある場所、ということを、もっと考える必要があるなあと感じました。京都にしろ、大阪にしろ、その他の地域にしろ、たとえばアーティストからの企画提案を受け入れる場所やシステムがないところは、ないが故に、オルタナティブな活動が生まれやすいし、そこに開拓していく楽しさがあります。

成功イメージの描き方は、多様に在って、それによって、どこで何をやるかが決まってくる。その幅をひっくるめて、一つの場で話す難しさと注意の必要性を改めて感じました。最後に、制作者の仕事は、対アーティストもあるが、対お客さんもある。アーティストとの関わりを考えると同時に、お客さんとどう関わるか、・お客さんとアーティストをどうつなげるかも考える必要がある、という意見が出ました。

アーティストであったり、お客さんであったり、あるいは地域であったり、制作者はいろいろなところをつなげていかないといけない存在です。
このあたりのことが、今後のテーマになりうるのかもしれない、と思いました。

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