ON-PAM | 特定非営利活動法人舞台芸術制作者オープンネットワーク

秋の委員会 2019 in 京都

今年3月に開催した東京での「春の委員会」に引き続き、「秋の委員会」を京都で開催します。春開催の内容も引き継ぎながら、2日間に渡って、より密度を濃く、そして多角的な議論の場を設けます。制作者の職能には、おそらく“時代を読む力”というものもあるはずです。普段の現場から少し距離をとり、芸術を取り巻く現在の社会動向を知り、そしてヴィジョンを語る場を皆さんとシェアしたいと思います。

ON-PAM 秋の委員会2019 in 京都 ー芸術を取り巻く現在の動向をつかむー

日程:2019年11月29日(金)−30日(土)

会場:studio seedbox (〒601-8011 京都府京都市南区東九条南山王町6-3 3F)

タイムスケジュール
【Day 1】11月29日(金)
13:00−14:15 勉強会①「公立ホールの運営のバリエーションとその効果を比較検討する」
14:15−14:45 プレゼンテーション(翌日のグループ・ディスカッションのテーマ紹介)
<休憩>
15:15−16:30 勉強会②「自治体の文化政策を知るvol.2 〜北九州市の事例から」
16:40−18:00 懇親会
<閉会>
※THEATRE E9 KYOTO にて19時より舞台公演あり

【Day 2】11月30日(土)
11:30−13:00 キーノート・セッション「分断とナショナリズム、そして芸術 ~イギリスのBREXITと舞台芸術の間で起きていること」
<休憩>
14:00−15:00 グループ・ディスカッション
<転換>
15:15−17:00 シンポジウム「文化庁委託事業 2019年度次代の文化を創造する新進芸術家育成事業 『舞台芸術のアートマネジメント専門人材の人材育成と労働環境を考えるシンポジウム ~統計・調査から分かる労働環境とこれから必要な人材育成2019~』」
<閉会>

参加方法:以下の申し込みフォームよりお申込みください。(会員は参加費無料)
※非会員の方は、勉強会①・②およびキーノート・セッションに有料で参加可能です。
1プログラム:一般1,000円、学生500円
3プログラムセット:一般2,000円、学生1,000円

*シンポジウム「文化庁委託事業 2019年度次代の文化を創造する新進芸術家育成事業 『舞台芸術のアートマネジメント専門人材の人材育成と労働環境を考えるシンポジウム ~統計・調査から分かる労働環境とこれから必要な人材育成2019~』」はNPO法人Explatのお申込みフォームよりお申込みください。

プログラム概要
勉強会①「公立ホールの運営のバリエーションとその効果を比較検討する」
文化庁による『文化芸術推進基本計画』では、「戦略1:文化芸術の創造・発展・継承と豊かな文化芸術教育の充実」が掲げられています。その中でも、今後5年間に講ずべき文化芸術に関する基本的な施策として「国立の美術館,博物館や劇場の機能の充実を図るとともに、より柔軟かつ効果的な運営を行うことができる仕組みを整備する」とあります。理想的な仕組みの整備とは何か、国内の劇場・音楽堂の運営体制を比較することを通じて共に検討しましょう。
発表者:宮﨑刀史紀(ロームシアター京都|ON-PAM会員)

勉強会②「自治体の文化政策を知るvol.2 〜北九州市の事例から」
東アジア文化都市2020に決定した北九州市が、どのようなビジョンのもとで文化芸術振興を行なっているのか、またその中で舞台芸術はどのような位置付けかを知る機会になります。京都で開催された政策提言調査室勉強会に引き続き、行政の現場で尽力されている下元昭二さんをお招きし、計画の策定プロセスやその考え方・根拠について学びます。
スピーカー:下元昭二氏(北九州市市民文化スポーツ局文化企画課文芸担当係長)/進行:岸本匡史(公益財団法人としま未来文化財団 事業企画担当マネージャー|ON-PAM理事)]

キーノート・セッション「分断とナショナリズム、そして芸術 ~イギリスのBREXITと舞台芸術の間で起きていること」
イギリスを文字通り二分するBREXIT(EU離脱)は、社会・経済問題であると同時に、国や文化のアイデンティティをめぐる問題でもあり、ナショナリズムが様々な形で姿を現わします。イギリスの舞台芸術も、決して無関係ではありません。BREXITを通して、世界各地で起こる人々の分断とナショナリズム、そして芸術の関係を考えてみます。(逐次通訳あり)
スピーカー:齋藤啓(ON-PAM理事)、ジュリエット・礼子・ナップ(KYOTO EXPERIMENT)、ジュリアン・ピゴット(龍谷大学准教授)

グループ・ディスカッション
春の委員会を引き継ぎ、現在の舞台芸術において重要なトピックを会員間でディスカッションする場です。担当者による前日のプレゼンテーションを踏まえ、ご自身の関心のあるテーマにご参加ください。各グループに分かれ、同時にディスカッションを進め、最後に全グループからディスカッションのまとめを報告してもらいます。

テーマ…①舞台芸術業界におけるワークライフバランス 担当者:中村茜(ON-PAM理事)
②若手制作者のキャリアプラン 担当者:幸村和也(ON-PAM学生会員)
③障害と芸術の関係 担当者:藤原顕太(ON-PAM理事)
④民間劇場の現在 担当者:野村政之(ON-PAM理事)

シンポジウム「文化庁委託事業 2019年度次代の文化を創造する新進芸術家育成事業 『舞台芸術のアートマネジメント専門人材の人材育成と労働環境を考えるシンポジウム ~統計・調査から分かる労働環境とこれから必要な人材育成2019~』」
Explatが今秋実施する「舞台芸術に関わるマネジメント専門人材の労働環境実態調査2019」のアンケート結果から見える、現状のアートマネジメント専門人材の労働環境、3年間での変化をふまえ、これから目指すべき舞台芸術業界の働き方について議論します。
【第1部】「舞台芸術に関わるマネジメント専門人材の労働環境実態調査2019」アンケート結果報告
プレゼンター:綿江彰禅(一般社団法人 芸術と創造 代表理事)
【第2部】「舞台芸術のアートマネジメント専門人材の人材育成と労働環境を考えるシンポジウム」
ファシリテーター:植松侑子(NPO法人Explat理事長)
パネリスト:
川崎陽子(KYOTO EXPERIMENT 共同プログラムディレクター)
橋本裕介(ON-PAM 理事/ロームシアター京都 プログラムディレクター)
主催:文化庁、NPO法人Explat
共催:ON-PAM

プロフィール
岸本匡史(きしもと・まさし)
公益財団法人としま未来文化財団 事業企画担当マネージャー。1991年より劇団一跡二跳にて制作を担当。公演、国内ツアーを中心に解散まで担当。2012年より豊島区立の劇場「あうるすぽっと」にて舞台、展示、WSなど企画制作、障害のある方との共同制作、劇場でのアクセシビリティも手がける。2019年より東アジア文化都市2019豊島、日英バングラデシュの障害者による共同制作プロジェクトなどを担当中。特定非営利活動法人シアター・アクセシビリティ・ネットワーク(TA-net)理事。

下元昭二(しももと・しょうじ)
1967年、高知市生まれ。1994年北九州市役所入職。2007年より(財)地域創造で現代ダンス活性化事業などを担当。2009年(公財)北九州市芸術文化振興財団音楽事業課で北九州国際音楽祭を担当、2011年同財団舞台事業課で北九州芸術劇場の事業に携わる。2014年より広報室報道課でメディアを活用した市の情報発信に携わる。2017年より北九州市文化企画課文芸担当係長として文芸の振興に努める。

齋藤啓(さいとう・けい)
東京生まれ。2006年、鳥取で鳥の劇場の立ち上げに参加。劇場運営から演劇祭、国際事業まで幅広い制作業務を担当。2017年よりフリーの制作者として活動。2018年3月から約11ヶ月、文化庁新進芸術家海外研修制度でスコットランドに滞在。2020年1月よりロームシアター京都に勤務予定。鳥取県智頭町在住。

宮崎刀史紀(みやざき・としき)
ロームシアター京都管理課長中学の時には音楽、高校の時にはミュージカル、大学では芝居やら音楽をやったりもしたが、早稲田大学演劇博物館、(有)空間創造研究所、KAAT神奈川芸術劇場、(公財)神奈川芸術文化財団(本部)などを経て現職。現在は、劇場の業務のうち、事業・舞台技術を除いた部分を担当。

ジュリエット・礼子・ナップ
1992年、福岡生まれ。英文学と言語をオックスフォード大学で学び、2013年JETプログラムで来日、静岡市の小中学校にて英語教師として日本で仕事を始める。京都芸術センター、SPAC静岡県舞台芸術センターにてインターンやボランティアとして活動の後、Ryoji Ikeda Studio Kyotoでコミュニケーションマネージャー、音楽及びパフォーマンスのプロジェクトマネージャーを務める。2017年よりKYOTO EXPERIMENTに所属し、 広報およびプログラムディレクターのアシスタントを担当。2020年より、KYOTO EXPERIMENTの共同プログラムディレクター。


主催・お問合せ
:特定非営利活動法人 舞台芸術制作者オープンネットワーク(ON-PAM)
協力:一般社団法人アーツシード京都