ON-PAM | 特定非営利活動法人舞台芸術制作者オープンネットワーク

ON-PAM委員会2021@YPAM 開催


2021年夏に予定しておりましたON-PAM委員会は、緊急事態宣言等を受けて延期いたしました。今回、12月に開催するYPAM(横浜国際舞台芸術ミーティング in 横浜)と提携し、シンポジウム、ラウンドテーブルのプログラムを実施します。ON-PAM会員の皆さん、YPAM参加者の皆さんと一緒に、各テーマについてお話します。
皆様のご参加お待ちしております。


開催概要

日時
①12月6日(月)19:00
 シンポジウム:アジアから考える ー同時代の舞台芸術における国際交流
②12月8日(水)15:00
 ラウンドテーブル:公立文化施設との新しい連携に向けて
②12月9日(木)11:00
 ラウンドテーブル:Next Producers Meeting in YPAM

会場
BankART KAIKO(〒231-0003 神奈川県横浜市中区北仲通5-57-2 北仲ブリック&ホワイト1F)

オンライン会場
Swapcard(YPAMプロフェッショナル参加登録のうえ、オンラインプラットフォームSwapcardにご参加ください)

参加方法・参加費
・来場参加・・・当日会場にて受付
1日1,000円、横浜市在住証明持参で500円、YPAM参加登録者無料
ON-PAM会員無料

・オンライン参加・・・Swapcard上からの参加 *YPAMプロフェッショナル参加登録が必要です。
・YPAM参加登録料5,000円(YPAMフリンジ参加者は半額)
・YPAMプロフェッショナル参加登録はこちら


プログラム内容

 ①シンポジウム:アジアから考える ー同時代の舞台芸術における国際交流

ON-PAMではアジアをはじめとした海外のプラットフォームやフェスティバルと連携して、国際交流の機会を広げつつありましたが、コロナ禍によりその活動も縮小しています。今回は、YPAMとの提携企画により、文化政策と現場の実践という切り口から「国際交流」について議論する機会を設けます。第一部では日本の文化政策における国際交流に関する施策について、第二部ではTheater der Welt 2023のプログラムディレクターに就任した相馬千秋さんと、アジアの同時代の舞台芸術を世界に紹介してきたキム・ソンヒさんを迎え、国境や地域を越えて交流することの必要性と、これまでの経験を踏まえた展望等話し合います。

登壇者
第一部:
寺本恒昌(文化庁/文化経済・国際課長)
第二部:
相馬千秋(世界演劇祭テアターデアヴェルト2023/プログラム・ディレクター、ON-PAM理事)
キム・ソンヒ(インディペンデント・舞台芸術キュレーター、Ob/Scene Festival/芸術監督)
モデレーター:新井知行(YPAM/プログラム・オフィサー)

プロフィール
寺本恒昌
経済産業省出身。企業活動・経済活動領域を中心に、事業の国際展開の推進に向けた国際ルール作りや、具体的な国際展開のサポート事業に従事。国際ルール面では、WTOや経済連携協定(EPA)に関するルール形成に関与。また、具体事業の国際展開サポート面では、インド市場に進出する事業の活動を支援。
加えて、食分野(農林水産・加工食品)の国際展開を推進するため、海外輸入規制の緩和や、国内外における実際の商流形成のサポート、グローバル市場向けの生産促進のための意識改革等の施策を推進。

相馬千秋
NPO法人芸術公社代表理事。アートプロデューサー。
演劇、現代美術、社会関与型アート、VR/ARテクノロジーを用いたメディアアートなど、領域横断的な同時代芸術のキュレーション、プロデュースを専門としている。過去20年にわたり日本、アジア、欧州で多数の企画をディレクション。その代表的なものは、フェスティバル/トーキョー初代プログラム・ディレクター(2009-2013)、あいちトリエンナーレ2019および国際芸術祭あいち2022パフォーミングアーツ部門キュレーター、シアターコモンズ実行委員長兼ディレクター(2017-現在)、豊岡演劇祭2021総合プロデューサーなど。2015年フランス共和国芸術文化勲章シュヴァリエ受章、2021年芸術選奨(芸術振興部門・新人賞)受賞。立教大学現代心理学部映像身体学科特任准教授(2016-2021)を経て、2021年より東京藝術大学大学院美術研究科准教授(グローバルアートプラクティス専攻)。

キム・ソンヒ
韓国のインディペンデント・舞台芸術キュレーター。Ob/Scene Festival芸術監督。韓国国立現代美術館(MMCA)舞台芸術部門プロジェクト・ディレクター、アジア文化殿堂内アジア芸術劇場の初代芸術監督をつとめた。2007年分野横断型の国際フェスティバルであるフェスティバル・ボムを創設し2013年まで芸術監督、2008年ナム・ジュン・パイク・センターの開館記念フェスティバルのStation 2芸術監督(2008年)、ソウル国際現代舞踊フェスティバル(MODAFE)のオーガナイザーおよびディレクター(2001年から2005年)。

新井知行
坪内博士記念演劇博物館図書室での資料整理、劇団解体社スタッフ、原水爆禁止運動や非正規雇用労働者組合運動のための映像製作などを経てPARC – 国際舞台芸術交流センター勤務。「サウンド・ライブ・トーキョー」ディレクター(2014〜2016)、「YPAM – 横浜国際舞台芸術ミーティング」(旧TPAM – 国際舞台芸術ミーティング in 横浜/東京芸術見本市)プログラム・オフィサー(2017〜)。Public Recordings『performance encyclopaedia』(OzAsia/Australian Theatre Forum、アデレード、2017)出演/ブックデザイナー。筒井潤/dracom『釈迦ヶ池 – Der Buddha-Teich』(FFT、デュッセルドルフ、2019)メンター。ホー・ツーニェン『旅館アポリア』(あいちトリエンナーレ、豊田、2019)『ヴォイス・オブ・ヴォイド – 虚無の声』(山口情報芸術センターとのコラボレーション、2021)ドラマトゥルク。

ラウンドテーブル:公立文化施設との新しい連携に向けて

舞台芸術の分野でも、各地にある公立の劇場・文化施設が、劇団/カンパニーまたフリーランスの制作者と協働で実施するプロジェクトが行われています。
全国の公立文化施設が加盟する公文協(全国公立文化施設協会)の活動について、改めてご紹介いただきながら、民間の芸術団体や制作者と公立劇場・公立文化施設が今後どのように連携しうるのか、またどのような創造環境を目指していけるのか、お話します。

スピーカー
岸正人(公益社団法人全国公立文化施設協会/事務局長 兼 専務理事)
伊藤達哉(ON-PA/理事・有限会社ゴーチ・ブラザーズ/代表取締役)
塚口麻里子(ON-PAM/理事長 兼 事務局長)

プロフィール
岸正人
青山スパイラルホールを皮切りに、世田谷パブリックシアター、山口情報芸術センター、神奈川芸術劇場、あうるすぽっと、東京建物Brillia Hall等の開設や運営に携わる。2020年より全国の公立文化施設1300館を会員とする統括団体の事務局として、研修事業や調査研究とともにコロナ禍において感染防止ガイドライン策定等の対応に追われる。
舞台制作者の人材育成と雇用環境整備のための特別非営利活動法人Explat発起人。

伊藤達哉
早稲田大学在学中に阿佐ヶ谷スパイダースの制作代表として活動を開始。2004年に劇団制作部を法人化、有限会社ゴーチ・ブラザーズを設立し代表を務める。プロデューサーとして松居大悟、中屋敷法仁、谷賢一といったクリエイターとのプロデュース公演を多数手掛けるほか、ジョナサン・マンビィ、サイモン・スティーヴンスら英国のクリエイターと定期的なワークショップや作品創りに携わる。一般社団法人緊急事態舞台芸術ネットワーク常任理事、一般社団法人日本2.5次元ミュージカル協会理事、NPO法人ON-PAM理事、桜美林大学非常勤講師。

塚口麻里子
2006年〜17年PARC – 国際舞台芸術交流センターにてTPAM in Yokohamaプログラム・オフィサーとして国際プラットフォーム事業に携わる。舞台芸術制作者オープンネットワークの設立に参加し、2013年より常務理事兼事務局長として従事。2019年4月より現職。2009年文化庁新進芸術家海外研修制度研修員としてエジンバラ、ロンドンに滞在。認定NPO法人STスポット理事、文化庁・文化芸術分野の適正な契約関係構築に向けた検討会議委員。

③ラウンドテーブル Next Producers Meeting in YPAM

舞台芸術をとりまく環境の変化とともに、アートマネージャーの役割も変容を続けています。「Next Producers Meeting」は個々の現状や展望を持ち寄り、次代のアートマネージャーのために、これまでのあり方にとらわれない新たな可能性を探るひらかれた場です。今回は、20代のアートマネージャーをスピーカーに迎え「次世代のネットワーク」をテーマにラウンドテーブルを開催します。

スピーカー
牛島青(フリーランス/プロデューサーなど)
高本彩恵(制作/劇団あはひ)
寺田凜(合同会社syuz’gen)
松波春奈(制作)

聞き手
坂本もも(ON-PAM理事・ロロ/範宙遊泳プロデューサー・合同会社範宙遊泳代表社員・多摩美術大学演劇舞踊デザイン学科非常勤講師)
谷 陽歩(ON-PAM理事・合同会社syuz’gen 所属・NPO法人Explat副理事長・隣屋 制作)

プロフィール
牛島青

1997年神奈川県出身。20年から長野県松本市在住。大学在学中に立ち上げた能登半島での演劇滞在制作企画「ノトゲキ」が翌年から授業化され、以後運営指導として関与。まつもと市民芸術館にて企画・制作専門職員として1年間の勤務を経て、21年退職。同年「FESTA松本」の立ち上げに運営・コーディネーターとして関与。また、松本市なわて通り商店街に隣接する河原空間の整備・活性化にも商店街と協働で取り組んでいる。

高本彩恵
1998年熊本県生まれ。早稲田大学文化構想学部卒業。大学在学中に劇団あはひ旗揚げ公演へ参加、以降メンバーとして活動を開始する。劇団で様々な役職・業務に挑戦しながら、劇場でのアルバイトや外部公演の運営を経験する期間を経て、2019年より制作として本格的に活動を開始。
現在は劇団の運営・公演制作を軸としながら、外部団体・企画にも制作として参加。また、早稲田大学文学研究科修士課程に在籍し、演劇(集団/企画)における組織や制度についての研究を行っている。

寺田凜
1996年東京生まれ。東京学芸大学教育学部卒。在学中は劇団青年団で俳優として活動するほか、劇場や制作会社でのアルバイト、英国ロンドンのユニコーンシアターでのインターン等を経て、合同会社syuz’genに新卒入社。国際共同事業や人材育成事業のプロジェクトマネジメントを担当。安全に失敗でき、遊びから学べる場「プレイパーク」としてのアートの現場を整備するべく、肩書きは「プレイリーダー」を名乗る。

松波春奈
1996年生まれ東京育ち。桜美林大学芸術文化学群演劇専修卒業。在学中、劇場やNPO法人等でインターンシップを経験。卒業後、ダンスカンパニーのアシスタントプロデューサーとして、隠岐諸島、韓国ツアーなどを担当。現在は障がいのある人ない人へ向けたワークショップを開催する団体にて総務を務める。他、フェスティバルやコンテンポラリーダンス公演の企画・運営に携わる。若手制作者の集い「わいわい会」を主催。

坂本もも
1988年東京都生まれ。日本大学藝術学部演劇学科在学中より、学生演劇で演出助手をしながら、外部公演や商業演劇の制作部・演出部を経験。2009年よりロロ、2011年より範宙遊泳に加入し、劇団運営とすべての公演制作を務める。2017年に娘を出産し、育児と演劇の両立を模索中。

谷 陽歩
1994 年生神奈川県秦野市生まれ。アートマネージャー。神奈川総合高校在学中より舞台芸術と制作を学び、日本大学藝術学部演劇学科在学中には豊島区を中心とした官民連携によるアートの現場で経験をつむ。 2017年に合同会社 syuz’gen 入社後は、舞台公演制作のほか、都市型舞台芸術祭の事務局運営、広報、ボランティアコーディネーター、人材育成等を経験。近年はアジアの舞台芸術の人材を対象とした育成事業「Asian Performing Arts Fram (APAF)」 の制作を担当している。また、アートチーム「隣屋」に所属し、同世代との創作経験やネットワークを強みとして活動している。