11月16日(木)より全5回にわたり、会員提案企画「『文化多様性条約』 グローバル・レポートを読む会」を開催いたします。
この会では、「文化的表現の多様性の保護及び促進に関する条約」(通称:「文化多様性条約」)のグローバル・レポート最新版「RE|SHAPING POLICIES FOR CREATIVITY Addressing culture as a global public good(創造性のための政策の再│形成:グローバルな公共財としての文化への取組)」(2022年)のエグゼクティブ・サマリー日本語版や関連資料を読み、参加者どうしで気づきや学びを共有する場の構築を目指します。
国際連合教育科学文化機関(UNESCO)において2005年に採択された「文化多様性条約」は、文化的表現が適正かつ持続可能な方法で発展するよう、批准各国内の法整備やその遵守を促す国際法です。異なる文化的背景やアイデンティティの尊重を強調し、文化的表現の多様性を維持し促進すること通じて、文化的財の自由な流通と文化の独自性の保護を両立させ、文化的多様性を発展させることを目的としています。
「創造性のための政策の再│形成:グローバルな公共財としての文化への取組」は、各批准国での「文化多様性条約」の実施状況をモニタリングするために作成されたグローバル・レポート・シリーズの最新号です。世界、地域、国レベルでの最新かつ関連性の高いデータを用いて、文化クリエイティブ(創造)セクターの文化創造制作に関わる最新状況を、持続可能な開発のための2030アジェンダ(SDGs)に基づいて設定された4つの目標に沿って測定し、継続的又は新たな課題を特定し、分析しています。
本レポートのエグゼクティブ・サマリーが日本語に翻訳され、2023年9月に公開されたことを受け、これまで文化創造産業の実務者の間であまり取り組まれる機会のなかった、「文化多様性条約」の概要の理解とグローバル・レポートを概観する良い機会と捉えて、読む会を企画しました。
この会にご参加の皆様が、グローバル・レポートの目標設定や実践の報告を通じて、文化政策の今日的・国際的・および諸外国の地域的課題と実践に触れる機会となれば幸いです。
発起人/西山葉子
〇グローバル・レポートのエグゼクティブ・サマリー日本語訳(他14言語版へのリンク有)
https://unesdoc.unesco.org/ark:/48223/pf0000380475_jpn
〇サマリー日本語・中国語版発刊アナウンス(グローバル・レポート本体へのリンク有/英語)
〇(参考)2005年文化的表現の多様性の 保護及び促進に関する条約リーフレット「Investing in Creativity」和訳「創造性への投資」
https://en.unesco.org/creativity/sites/creativity/files/infokit-ja.pdf
【構成】
この会は、以下の通り5回シリーズで実施予定です。第1回は、専門家として「文化多様性条約」エキスパート・ファシリティ・メンバーの坪井ひろ子氏をお招きし、条約とグローバル・レポートの概要について伺います。
第2回〜5回は、参加者各位が事前にグローバル・レポートのエグゼクティブ・サマリー等を各目標に沿って読み進め、読む会では気づきを共有します。
第1回 2023年11月16日(木)19:30〜21:30
セミナー「文化的表現の多様性の保護及び促進に関する条約~批准国の文化政策への視点」
スピーカー:坪井ひろ子氏(EU /UNESCO Expert Facility member, 2005 Convention on the Protection and Promotion of the Diversity of Cultural Expressions)
第2回 2023年12月21日(木)19:30〜21:00
グローバル・レポートを読む①
目標1「文化のための持続可能なガバナンスシステムの支援」(1〜4章)
第3回 2024年1月18日(木)19:30〜21:00
グローバル・レポートを読む②
目標2「文化的財及びサービスのバランスの取れた流通の実現と芸術家及び文化の担い手のモビリティ向上」(5〜7章)
第4回 2024年2月15日(木)19:30〜21:00
グローバル・レポートを読む③
目標3「持続可能な開発の枠組みへの文化の統合」(8章)
第5回 2024年3月21日(木)19:30〜21:30
グローバル・レポートを読む④
目標4「人権及び基本的自由の促進」(9〜10章)
★第1回セミナー「文化的表現の多様性の保護及び促進に関する条約~批准国の文化政策への視点」
スピーカー:坪井ひろ子氏|プロフィール
2019年より文化的表現の多様性の保護及び促進に関する条約(2005年条約)EU/UNESCOエキスパートファシリティ・メンバーとして、国内外で同条約の促進・実務に携わる。Culture All Nippon(CAN)共同呼び掛け人、元神奈川県文化芸術振興審議会委員。The International Federation of Coalitions for Cultural Diversity(IFCCD)、Civil Society Forum task force、国際博物館会議(ICOM)など、様々な組織やグループで活動。 芸術文化、科学、教育、金融、知的財産・特許等同条約にかかる諸分野でリサーチ、翻訳、マネジメント等の実務経験を持つ。元内閣府日本学術会議事務局国際担当参事官補佐。
関連:「日本における芸術家・文化の担い手の地位向上に関するセミナー」(2023年10月東京にて開催)
セミナー記事(英語のみ)
‘Culture and arts organizations in Japan deepen understanding of the status of artists and culture professionals’
【会場】
オンライン(zoom)
【ご参加方法】
無料でご参加いただけます。以下の参加申込フォームにご記入の上、お申し込みください。
参加申込フォーム:https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSc91a-Y34d5lDuoimy9dyakbcFglEfc02fn3h8ZGT798IJjFQ/viewform
※第2回〜5回は原則として全ての回へのご参加をお願いしておりますが、個別の回のみ参加をご希望の場合は備考欄にその旨をお書きください。
※この会はON-PAM会員対象の企画ですが、ON-PAM外部の実務者等のご参加もお受けする予定です。何卒ご了承ください。
※本申込フォームには、この会に関する意識調査や、第1回セミナーでの坪井さんへのご質問等も含まれます。ぜひご記入にご協力ください。
お問い合わせ)yokonishiyamajpn@gmail.com(西山)